なちゅろぱしぃさろんKaiさん でなぜ?

 大宮駅西口からバスで4分。住宅街に入るとすぐ、今回のライブの会場「なちゅろぱしぃさろんKai」がある。靴を脱いで上がると、お店というより誰かの家のよう。「お客さんからは、よく田舎の実家に帰って来た感じがする、と言われます」と話すのは、薬剤師の吉開百合子さんと、登録販売者の娘・美奈子さんの母娘だ。

 百合子さんは約30年、企業や他の薬局で薬剤師として働いた。抱えていたのは「在庫が多いものから売る」ことへの違和感。家族6人の介護も経験し、「病気になる前に、なんとかしたい」という思いが募っていった。2007年、さいたま市大宮に「快健康堂」を開き独立。調剤は敢えてやらなかった。「遠回りになっても、本当に体に良いと思えるものを自分の言葉ですすめたかった」と百合子さん。その挑戦を支えたのが、クロレラ工業のバイオリンクだった。食べ物で体を整える。お客さんの様子が変化していった。「以前は風邪薬やハンドクリームが人気だったんですが、売れ残ってしまって」と笑う。そして2012年、美奈子さんが加わる。ただ、当時の店は狭いうえに外から丸見えで、ゆっくり相談できる雰囲気ではなかった。

 2018年8月、自宅を改築して移転し、自然療法「ナチュロパシー」をひらがなにした今の名前に改めた。美奈子さんは「特に『命を食から見直す』という意味を込めて、ちょっと力を抜いて『ぃ』にしました」。移転して一番変わったのは会話だという。美奈子さんは「家族にも言えない話を、ここでならゆっくり話してもらえます」。心理カウンセラーの勉強を続ける美奈子さんは、商品を売る店から、話を聞く店へと変えてきた。「でも最終的には、ガス抜きだけでなく、本当に健康になってもらう手助けをしたい」と語る。


 二人とマエケンの出会いは、昨年4月、吉祥寺マンダラ2の「出勤」ライブ。「九州の知人に、バイオリンク愛がすごい歌手がいると聞いて」と美奈子さんは笑う。百合子さんは「ぼそぼそとセリフみたいなのに、詩がぐさっと刺さった」。実は某V系バンドのファンだという美奈子さんは「人に言わずに溜めていることを歌ってくれる。デトックスというか……。お客さんもそれが分かっていて1対1で向き合っている、すごく良い空間でした」。ひっそり来て、ひっそり愛用するバイオリンクのお客さんと、マエケンのファンに似たものを感じたという。

 今回のライブ開催について、百合子さんは「自分の好きなことを語りにくい世の中で、堂々と健康を語るだけでもすごいこと。旅先でふらっと漢方薬局を訪れる前野さんを、薬屋としてアシストできたら、と思いました」と語る。「これをきっかけに、お住まいの近くにある相談できるお薬屋さんにも興味を持っていただければ」と美奈子さん。


 当日はバイオリンク試飲のほか、手のひらを乗せるだけで野菜摂取量が分かる「ベジチェック」や、九州で話題となったあのノベルティ企画も予定。「小さなお店ですが、ファンの方とお話しできるのを楽しみにしています」と百合子さん。関東初となる今回のライブ。マエケンの歌とトークで、みんなで健康になろう!!!!